2012年01月16日

2113057

韓国映画「天国への郵便配達人」


 小高い丘の草原の真ん中に、古びた赤いポストが立っている。亡くなった大切な人を忘れられずにいる人々が天国にいる彼らに手紙を送るポストである。その手紙を配達する『天国への郵便配達人』であるシン・ジェジュンは、この世とあの世を行き来することのできる存在だ。
 ある日、突然死んだ恋人に対する後悔ではなく恨みの手紙を出しに来たハナに自分の正体がバレてしまう。そこでジェジュンはハナに天国から来た返信の配達アルバイトを提案するが、ハナは怪しいと断る。だが、アルバイトを探していたハナは悩んだ末にジェジュンと共に『天国への郵便配達人』の仕事をするようになる。
 配達人の仕事は、出された手紙を亡くなった本人に届けるのではなく、手紙を読んでその返事を代筆したり、残された人たちに少しでも安らぎと幸せを与えることである。返信をもらった人々が喜ぶ姿を見ながら、やりがいと喜びを感じ始めたハナは、気づかぬうちにジェジュンに心を奪われる。いつのまにかジェジュンに対する気持ちから死んだ恋人への傷が癒えたハナ。しかし、ジェジュンへの想いが大きくなるほどに彼の姿がハッキリ見えなくなっていく、それはジェジュンの姿が死んだ人への想いが強い人にしか見えないという理由から。ハナがジェジュンのこと好きになるほど姿が見えなくなるということだった。そしていつしかハナはジェジュンの姿が全く見えなくなってしまった。

 最後は再び二人が出会いハッピーエンドで終わったが、この作品を見て思ったのはセリフや行動一つ一つが深いということだ。ハナとジェジュンの恋路はもちろん、ついて良い嘘と悪い嘘、あの世とこの世、天国がどんなとこなのか。生きるとはどういうことなのか。明日がくることを、周りの人がいつも居ることを当たり前と思うのではなく、その『当たり前』に感謝し、毎日を強く生きようと思わせてくれる素敵な作品だと思った。








Posted by 芸短ネット演習 at 16:25│Comments(0)
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。